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マーティン・スコッセシⅠ

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アメリカ人の映画監督
祖父祖母がイタリア系シチリア移民
ルーツがイタリアとアメリカにあり作品に深い影響をあたえている

彼は小さいころシンプルなストーリーと展開のハリウッド映画と
歴史も重厚なイタリア映画とを双方を愛し、見ていた

特にルーツにも関わるイタリア映画には関心を向け
WWⅡを背景にしたドイツ占領下のイタリアを舞台とした映画には
その当時の強いメッセージ性とその画面から満ち溢れるパワーがあったと語っている

(60年代の反戦の象徴のロックや親父の学生運動の話にも同じようなパワーを感じる僕ですが)

戦後映画産業が衰退した中、特にロベルト・ロッセリーニ
“無防備の都市”“戦火のかなた”
から、ドキュメントとフィクションの狭間であるネオリアリズムという分野を確立したと語る
つまりはリアルより、よりリアリティを求めた作品の仕上がっていて
イタリアは名実ともにこの映画が戦後の復興の契機となった作品といっても過言ではないと語られていた

このネオリアリズムは歴史の深いイタリアの史劇とそのフィクションの狭間を比較しても感じられる

また戦後映画界では、俳優も素人を雇わなければやっていけないほど
厳しい状況下にあったが、それが逆に
人と場所が風景にマッチするという効果を生んだという話も印象的だった

後半はロッセリーニの話がメインをしめるが
彼の映画は
戦争と信仰というテーマがおおく

“ドイツ零年”
では、戦後のドイツにおいて、寝たきりの父をもつ子どもが生活のあてもなく親を楽にさせようと殺してしまい、その後罪の意識にさいなまれ自殺してしまうシーンに戦後のドイツ社会がこのような子を生み出した状況と
戦勝国に対する憐れみのメッセージとしてつくられたこの作品の意義はおおきい

“奇蹟”では知的障害をもつ娘が神の子を宿したといい周囲の嘲笑を浴びながらも、子を宿すというストーリーで

信仰とはなにか?
彼女はどんなに過酷な状況であろうと神を信じ、耐え抜いた
肉体的にも精神的にも追い詰められた状況下で人が信じれるすがる
救いである宗教という存在と心の安息
信仰はその代償行為のような気がした

他にもヴィットリオ・デ・シカ
“靴磨き”ネオリアリズムの先駆け 人種差別と戦争の悲惨さ訴えた作品
自転車泥棒

赤目

赤目 (小学館文庫)

赤目 (小学館文庫)

江戸時代の武士の横暴に対して
ある百姓が
赤目教なる宗教と
食物連鎖をうまく用いて
武士に対して復讐を図る物語

江戸時代って残酷
今の時代、抑えつけられている理性ではコントロールできない感情が
爆発しているという印象を受けた